遊学館高等学校第86回定期演奏会【定演レビュー】

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2018.09.11

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もうすぐ定期演奏会が行われる遊学館高等学校。今年は9/24(月)、9/25(火)の公演です。

さて、昨年2017年9月15、16日に、金沢歌劇座で行われた第86回遊学館高等学校定期演奏会。同校はマーチングの強豪校で、第45回マーチングバンド全国大会では3年連続の銀賞を受賞するほか、吹奏楽コンクールでも金賞の常連校です。

 

そんな同校のエッセンスが凝縮された定期演奏会は、舞台という場を120%活かした素晴らしいパフォーマンスの連続でした。実績ある演奏はもちろんのこと、衣装やライティングと音楽が織りなす舞台全ての美しさに息をのみます。

 

それではさっそく、レビューをどうぞ!

 

※以下、動画と同じ内容になります。動画は当日演奏された一部になります。全曲ではありません。

 

1st stage

 

「第86回!」「遊学館高校!」「定期演奏会!」

「「イエーーイ!」」

リハーサルの様子が映されます。遊学館高校2017年度のスローガンは、「強く美しく」。リハーサルの映像から、優美さがすでに伺えます。

Q.第1部の見どころは?

 

部員「今年の1部は、自分たちの気持ちを、音楽を通してお客さんに届けられるようにすることを重視してきたので、感情豊かな1部になると思います!」

 

 

演奏会は、ポップス描写曲「メイン・ストリートで」から始まります。朝を思わせる爽やかな曲調ですが、その実テンポがころころ変わる難曲。全員の息が合わなければ聞きぐるしい曲になってしまいますが、そこはさすが遊学館、テンポの変化を活かし、そこに音の緩急を重ね、情緒豊かな遊学館サウンドにまで昇華させています。

続いてはラッキードラゴン~第五福竜丸の記憶~です。難しい和音の連続ですが、全員の正確な音程が、複雑な和音を一層際立たせ、まるで迫るような力を帯びています。この迫力に加え、緩急が鮮やか。見どころだと言っていた感情豊かな曲に仕上がっています。

 

 

次は交響詩「ローマの祭り」です。ミューティドトランペットのタンギングをものの見事にこなし、暴君ネロの祭りの喧騒と狂気を嫌でも想起させます。祭りを彩るパーカッションに特に注目していただきたい一曲です。他の楽器も、ゆったりした箇所ではゆったりした音色を、華やかな箇所では絢爛な音色を使い分け、迎えたラストの盛り上がりを聞いたのなら、もう拍手をせずにはいられません。

2nd stage

Q.第2部の見どころは?

部員「第1部のクラシックステージとは変わり、第2部は華やかなポップスステージです。様々な演出にご注目してお楽しみください。」

 

 

ポップスステージは一転して、暗いステージに洒脱な雰囲気。ジャズサウンドに英語のアナウンスが心地よい「アナザー デイ オブ サン」の始まりです。

 

 

It’s SHOWTIME!!の声とともに、ライトが付きトランペットソロが会場の拍手を誘います。跳ねる音、跳ねるステップの部員たち、会場全体を音楽の渦が巻き込みます。

 

 

 

続いては「シングシングシング」。ハイレベルなトランペットのアドリブから、こちらもハイレベルな、サックス2本の競い合う掛け合いアドリブはひたすらに熱い……! 刺すような、混迷と解放を繰り返すようなアドリブを盛り上げる、舞台ライティングにも注目です。と、そこからなんと奏者が立って、吹きながら迫ってきます! 手拍子で沸き立つ会場も、奏者も、全身でシングシングシング!

3rd stage

Q.第3部の見どころは?

部員「第3部は、歩きながら演奏演技をいたします。マーチングにしかできない、迫力のある演技をお楽しみください。」

 

 

遊学館の真骨頂、マーチングの舞台です。

 

 

 

 

スネアとテナードラムが銃弾のように響き、カラーガードが舞い踊る賑やかな雰囲気の中に、全員の立つ足幅、歩くつま先まで一糸乱れぬ動きを見せ、マーチングの確かな実力を伺わせます。曲に合わせたライティングがまた見事、光だけではなく影までをも操ります。

 

 

 

そして最後の演目は、2017 Yugakkan Marching Show ~月の光~と題された演目。この作品は、2017年のマーチングショーのためにアレンジされた一曲だそうで、ドビュッシーの「月の光」、そして「FAR AWAY」、「月への12秒」を原曲にしています。ドビュッシーの「月の光」(これがまたハイレベルな演奏…!)から入り、床に広がった月はまるで湖面の月、その上を舞い踊るカラーガードは月光の精のように優美です。光の輪が広がる中で、湖面の月の上を滑る月光の精のバレエを、コーラスが包み……、一瞬の静寂(ゲネラルパウゼ)。広がるまろやかで輝かしい音が、一遍の曇りもない満月の光のように会場中を包み込みます。

 

 

そして最後は、夜を思わせるサックスの音と共に、月光の精が小さな月を掲げ、シロフォンの余韻に光が散り、幻想的な終わりを迎えます。

 

 

「第86回遊学館高校定期演奏会! せーのっ」
「「強く美しく!! イエーーーイ!!」」

まとめ

「強く美しく」をスローガンに掲げ、その通りに強く、美しい舞台で観客を魅了した、第86回遊学館高校定期演奏会。

十八番のマーチングの大会とは異なる舞台という場においても、ただ吹奏楽やマーチングを舞台に乗せただけではなく、「舞台として」の演出を完璧以上に仕上げていました。押し寄せる迫力の音から、メロディアスな流れに転じる緩急、光やカラーガードが時に強く、時に優しく視界を彩り、剛柔併せ持つ美しさが舞台上に描き出されました。

 

今年の9月24日、25日には、去年と同じ金沢歌劇座にて、第87回定期演奏会を控える遊学館高校吹奏楽部。2018年度の彼らは、新たに書き下ろされた「2018 Marching Show」を引っさげ、一体どんなパフォーマンスで我々を魅せてくれるのでしょうか。楽しみです!

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