岐阜商業高等学校吹奏楽部第30回定期演奏会【定演レビュー】

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2019.02.28

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2019年1月12日、13日に、長良川国際会議場メインホールで行われた岐阜県立岐阜商業高等学校吹奏楽部第30回定期演奏会。同校はマーチングの東海大会をトップ通過し、全国でも金賞をもぎとった実力派。

今年度の岐阜商のスローガンは「結び」。人と人との結びつきを大事にし、また結果に結びつく努力をしていこうという目標を掲げました。その結果の金賞。今年の岐阜商は、一味違います。

それではさっそく、レビューをどうぞ!

※以下、動画と同じ内容になります。動画は当日演奏された一部になります。全曲ではありません。

 

「記念すべき第30回目となる定期演奏会、スタートです」
「「最高のハッピーを、あなたに!」」

 

 

Q.第1部の見どころは?

 

 

部長この部では、本年度県大会1位、朝日新聞社賞を受賞させていただいた課題曲、マーチ「ワンダフル・ヴォヤージュ」や、自由曲、歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」など、夏の吹奏楽コンクールを思い出すような部となっています。またほかにも、吹奏楽らしい、華やかなサウンドを活かした曲が盛りだくさんになっています。迫力満点のサウンドを、ぜひお楽しみください!」

第1部 クラシック・オリジナルステージ

 

 

白と濃紺の清楚な衣装で統一されたステージ。動画の最初はマーチ「ブルー・インパルス」から始まります。一糸乱れぬ、抜けるような木管の音色に、パーカッションがごく控えめにリズムを添えます。そこへ金管も加わり、パーカッションも音を出して一気に華やかに。そしてまたスッと引き、わっと盛り上がって。この緩急が、観客のわくわく感を嫌が応にも引き出してくれます。

 

 

続いては歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」より、です。雄大な海を思わせる、ダイナミックにうねる情緒あふれるサウンド。スタンドシンバルのロールに合わせて持ち上げていき、頂点で開放する動きに、大きく心が揺さぶられます。開放された先に待つのは、美しいビブラートによって奏でられる情感たっぷりのメロディー。

 

場面が変わり、カスタネット高らかにテンポアップした箇所へ。音の粒がキレッキレで、全員の技術力の高さを伺わせます。短い音の連続なのに、なんと音の正確なことでしょう。鋭く正確な音に急き立てられ、ぐいぐいと舞台に引き込まれます。

 

そし大盛り上がりの箇所へ。溜めに溜めて、吐き出すタイミングの正確さが、盛り上がりのバロメーターを一気に頂点に押し上げます。壮大で感動的なメロディーを、ビブラートで響かせ、思わず呆然としてしまうほどの美しさ。舞台全体は一つになっているのに、ひとつひとつの音が際立ち、まるでフルハイビジョンのように鮮明な音が、緩急をつけて何度も何度も押し寄せてきます。圧倒されること間違いなし、賞を取ったというのもうなずける、素晴らしい演奏です。

Q.第2部の見どころは?

 

 

部員「第2部のドリル・ショーでは、ブラス、ガード、打楽器の、セクションごとに分かれたショーをお届けします。日頃見ることのできない、セクションごとの良さが伝わるショーとなっていますので、楽しんでください。また、今年度全国大会で金賞を受賞した、「THE GREATEST SHOW」を演奏します。特に私は、トロンボーンをやっているのですが、2曲目のトロンボーンメロディーのところを凄く格好いいと思っています。ぜひ楽しんでください!」

第2部 ステージドリル・ショー

 

 

ウィンドチャイムから始まる幻想的なステージドリル・ショー。ファンタジーに出てくる兵隊さんのような衣装に身を包んだ部員達が、オープニングを奏でます。バトントワリングもキラキラと幻想的に華を添えます。

 

 

場面は変わって打楽器セクションへ。音の粒のそろった軽快な曲が、打楽器の良さをとても良く感じさせてくれます。

 

 

 

そして、「THE GREATEST SHOW」。ブラスに呼応する打楽器の、音だけではなく叩き方まで工夫されたオープニング。赤い絨毯の階段の上には、派手な赤い衣装のショーマンが堂々と立っています。ショーマンの動きに合わせたガードの息はぴったり。ブラスの迫力とガードの迫力に、圧倒されます。

 

 

「THE GREATEST SHOW」のドリルパートが入ります。ただ歩くだけではなく、一つ一つの決めポーズがあり、リムを叩く方向まで魅せてくれます。

 

 

続いては、「THE GREATEST SHOW」の大盛り上がり。大きなフラッグを2本使っての派手なパフォーマンスに、美しく広がるように響くブラスが輝きます。ショーマンとガードものびのびと、音と一体となって踊ります。まさに「THE GREATEST SHOW」の名にふさわしいショーです!

 

Q.第3部の見どころは?

 

 

部員「第3部、ポップスステージ。この部は、皆さんに親しみのある曲が盛りだくさんの内容となっています。ソロあり、合唱あり、各パートのフィーチャーありと、充実した内容となっています。曲の途中で、私は挨拶をすることになっているのですが、そこで、私たちが今まで歩んできた1年間の歩みを話し、お客さん方や部員のみんなに気持ちを伝えていけたらいいなと思います。ぜひ、盛り上がっていきましょう。お楽しみください!」

第3部 ポップスステージ

 

 

ポップスステージは「カリオストロの城」Highlights から始まります。おなじみルパン三世のテーマを、ジャズチックにアレンジしたメロディーに、楽しそうに演奏する部員さんたちを見れば、自然と体がスウィングし始めます。

 

 

続いて、「岐阜商歌謡スペシャル 30回アニバーサリー版」の演奏です。こちらもおなじみの歌謡曲を、今度は爽やかに演奏していきます。曲の聞かせ方を、演目ごとに変えているのはさすがの一言。第1部で聞かせてくれた高い演奏技術はそのままに、曲に浸らせてくれます。

 

観客は、手に手にサイリウムを持ち、ゆったりとした曲に合わせて大きく振ります。その光景はまるで光の海のよう。音が、会場がひとつになります。

 

最後の演目は「サザン・ウインド2018」です。最後なだけあり、音はまた艶めき、会場へ派手に響かせます。

場面は変わり、途中で入るトランペットとユーフォニウムのソロ。ゆったりと、しっとりとした音を聞かせてくれます。

 

その雰囲気の中で、部員さんの挨拶が入ります。

 

 

今年度のスローガンは、結び。私たちの周りにいる人々との結びつき、つまり繋がりを大切にし、私たちの活動を通して、日頃の感謝の気持ちを伝えていこうという思いと、私たちが、納得のいく結果に結びつくように、それに見合った努力をしていこう、という願いが込められています」

「この部活を離れることが、すごい、寂しい思いでいっぱいです。しかし、後輩たちが、さらに吹奏楽部を盛り上げてくれると思います。なので、今後ともよろしくお願いいたします。本日は誠に、ありがとうございました!」

舞台上は、一人を除いて濃紺に沈みます。その一人とは、顧問の和田隆明先生。先生の演奏する、哀愁を感じるユーフォニウムのビブラートが会場に響きます。平成元年から顧問に就いていた和田先生も、今年で30年を迎えます。

 

 

和田先生「なんかこの、平成という時代が、いつまでも続くのではないかと思いながら、この30年間続けてまいりましたけれども、いよいよ平成が、まさに終わろうとしています。第1回の定期演奏会が終わったあと、小さな会場ではありましたが、大勢のお客さんから拍手をもらい、嬉し涙と、寂しい気持ちやいろんなものを持ち合わせながら、その時の卒業生が卒業していきました。それから毎年、努力を重ねる、頑張り続ける高校生が、30年間この舞台を使って、頑張ってきました」

 

最後の最後に、「アンコール」が演奏されます。爽やかで優しい音がひとつになり、和音が心地よく弾みます。手拍子を誘う部員さんに、会場もつられて手拍子。曲は盛り上がっていき、トランペットの華やかなメロディーが、さきほどの挨拶のためか、一周回って鼻頭をつんとさせます。立って体を揺らしながら、楽しそうに演奏する部員さん達。最後の「やあ!」の掛け声とともに腕を広げるさまは、まるで白い翼が広がったかのよう。これから飛び立っていく3年生を祝福しているかのようです。

 

 

「第30回定期演奏会。今回のテーマは、せーのっ」
「「結びーー!イエーーイ!!」」

 

 

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