植田中学校(効率の良い基礎合奏のあり方 1/2)【これからの中学校吹奏楽指導】
2018.05.15
※1年以上経過しているので情報が古い可能性があります。
愛知吹奏楽連盟指導者用ビデオ 【これからの吹奏楽指導 ~短時間での吹奏楽指導をめざして~】 6本構成となり、その他の動画は以下で閲覧可能です。
目 次
◇ 名古屋市立植田中学校 玉谷先生 「効率の良い基礎合奏のあり方」
前半 → https://youtu.be/MltrlNjbwdY
後半 → https://youtu.be/6K7uOfk_jRM
◇ 日進市立日進西中学校 清野先生 「短時間で効果のある合奏指導」
前半 → https://youtu.be/gNjP2uiO-Kw
後半 → https://youtu.be/5T2FEqp07uU
◇ 岡崎市立美川中学校 太田先生 「個人・パート練習中心の吹奏楽指導」
前半 → https://youtu.be/bHKA_ik68hc
後半 → https://youtu.be/w_r-idhjRjU
全国を目指す愛知県の吹奏楽指導者たちの、効率の良い指導方法をご紹介しています。
各先生にご協力いただき、指導者向けに練習方法の紹介させていただきました。
練習内容
全員を集めての合同練習である「基礎合奏」は、「合同個人練習」と「合奏能力基礎練習」という別の目的を持った2つの練習内容を設けており、それぞれの目的を意識して練習を行われています。
前半では「合同個人練習」の方法を途中まで見ていきます。
完全個人練習ではなかなか達成できない、ハイレベルな基礎練習が、玉谷先生によって次々と全員に指示されていきます。
基礎練習は一人で行うには退屈で、レベルを落としてしまいがち(中には基礎練習をサボってしまうことも!)ですが、全員一緒にやるとこうもやる気が起きるものなのかと驚かされます。
玉谷先生の、まるでマンツーマンのように感じられる親しみのある指導で、ときおり笑いも起こります。基礎練習がこんなに楽しく感じられるのは、「合同個人練習」だからなのでしょう。
合同個人練習
1-1ストレッチ、1-2呼吸法
ストレッチ、呼吸法で体を温めます。その後、ようやく音出しをして、楽器を温めます。
1-3声で練習~楽器で4拍~音を増やす
音を出す前に声で音程を確認し、全員で少しずつ、スケールを広げて音を出していきます。
1-4ロングトーン
次にロングトーンの練習をしますが、息はロングトーンながら音は動かします。そのほうが実践的だとの先生談。先生は、遠くへ、オペラ歌手のように、などの分かりやすいイメージで音を引き出していきます。
1-5スケール&アルペジオ
次はスケール&アルペジオ。
レガート→ソフトタンギング→テヌート→マルカート→スタッカートとだんだん音を短くしていきます。一通り流すのではなく、マルカートが短すぎると先生の指摘が入り、図を用いての説明のあと、マルカートをやり直します。完全個人練習ではここまではできないでしょう。
1-6指練習、1-7タンギング
それから、運指とタンギングの練習をします。基礎中の基礎ながら、個人でやるにはあまりにも退屈な練習ですが、「合同個人練習」では笑いさえ起こる雰囲気で、楽しんで練習しているのがよく伝わってきます。
名古屋市立植田中学校吹奏楽部
植田中学校は、15年以上前からマーチングの強豪校として全国区の学校でした。
今回動画で指導してくださる玉谷先生は、前任校の名古屋市立汐路中学校吹奏楽部を2年連続全国金賞に導いた凄腕の先生。植田中学校へ異動して来られた玉谷先生の、丁寧な基礎練習の賜物で、植田中学校は吹奏楽の力をめきめきと増していき、2017年度は全国大会銅賞を獲得しました。